私たちは「さばくこと」を放棄するべきだが、「教えること」は放棄すべきではない。
私たちは相手をさばいてしまうことを恐れるあまり、さばいてしまうことを回避するため、「教えること」を放棄するという選択をしていることがある。
さばきとはどのようなことだろうか？
教えることとはどのようなことだろうか？
分別を持つことはさばきではない。
主は言われた。「知恵であるわたしは分別を住みかとする。そこには知識と思慮とがある」
私たちは分別を持つべきだ。
私たちは無分別になるべきではない。
私たちは何が善で何が悪かを知り、分別を持っておくべきだ。
主は言われた。「あなたがたは、この世と妥協してはならない。むしろ、心を新たにすることによって、造りかえられ、何が神の御旨であるか、何が善であって、神に喜ばれ、かつ全きことであるかを、わきまえ知るべきである。」
別の訳→「あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい。」
主は言われた。「あなたがたは、自分の持っている最も聖い信仰の上に自分自身を築き上げなさい」
私たちは主の御心についての知識を蓄え、分別を身につけるべきだ。
しかし、これらが「知識」であることを私たちは忘れてはならない。
主は言われた。「しかし、知識は人を誇らせ、愛は人の徳を高める。 もし人が、自分は何か知っていると思うなら、その人は、知らなければならないほどの事すら、まだ知っていない。」
私たちは主の御心についての知識を蓄え、分別を身につけるべきだが、その蓄え築き上げた知識をあざけりの座としてはならない。
主は言われた。「悪しき者のはかりごとに歩まず、罪びとの道に立たず、あざける者の座にすわらぬ人はさいわいである。」
努力は人を高ぶらせる。知識は人を高ぶらせる。成功は人を高ぶらせる。
そして、努力して得たレイマによる成功は私たちを大いに高ぶらせる。
私たちは、努力して得たレイマ、わたしたちに成功、祝福をもたらしたレイマをあざけりの座とし、他者に「何故、あなたはこの『みことば』に従わないのか？」と心の中でさばいている。
神の御心の中心に、みことばがある。みことばの中心にレイマがある。
私たちはレイマの中に生きている時、主の御そば近くにいる。
レイマの中に生きている時、主の臨在、油注ぎ、あらゆる祝福が豊かにある。
レイマの中に生きている時、主が私たちに居てほしいと願っておられる場所に私たちは居る。
レイマの中で生きる祝福は非常に素晴らしい。
しかし、聖書には、こう書いてある。「一方にくみし、他方に反対して高慢にならないため」
レイマは非常に素晴らしいので、このように聖書が警告している分裂を簡単に引き起こす危険がある。
例えば、聖書に、「あなたがたは、わずか一時間もわたしと共に目を覚まして祈っていられなかったのか。」と書いてあることばがレイマとして心に響いて毎日最低一時間祈ることができる人たちもいるが、そうではない人たちもいる。
私にとってのレイマが、全てのクリスチャンにとってのレイマとなるのではない。
私にとってのレイマがあなたにとってのレイマとなるとは限らない。
あなたにとってのレイマが私にとってのレイマとなるとは限らない。
私に主が願っておられることを、主があなたにも願っておられるとは限らない。
あなたに主が願っておられることを、主が私にも願っておられるとは限らない。
私にとってのレイマがあなたにとっては、ロゴスの１つでしかないかもしれない。
聖書に書いてある同じことばであっても、ある人にとっては大いに生かすレイマ、ある人にとっては生かすロゴス、ある人にとっては殺す文字となる。
例えば、クリスチャンにはそれぞれ成長の段階がある。高すぎるハードルは殺す文字となりうる。
啓示の中に預言があり、預言の中にレイマがある。預言には、色々な預言がある。レイマは預言の１つ。
しかし、預言について、聖書には、このように書いてある。
「愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、 わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。」
別の訳→"「愛はいつまでも絶えることがない。しかし、預言はすたれ、異言はやみ、知識はすたれるであろう。わたしたちの知るところは一部分であり、預言するところも一部分にすぎない。」
「全きものが来る時には、部分的なものはすたれる。」
「わたしたちが幼な子であった時には、幼な子らしく語り、幼な子らしく感じ、また、幼な子らしく考えていた。しかし、おとなとなった今は、幼な子らしいことを捨ててしまった。」"
私たちは尊いレイマをあざける者の座としてはならない。
私たちは自分たちのレイマをレイマとして主から語られている一方のクリスチャンにくみし、
私たちのレイマを、レイマとして主から語られていない他方のクリスチャンたちに反対して高慢にならないために…
偽預言者、パリサイ人のように、「私はあなたにたいする主の御心を知っていて教えてあげているのに、あなたは何故、主の御心に従おうとしないのか？」と心の中でさばく前に…
私たちが知っている主の御心、知識、預言は一部分であることを承知しておく必要がある。
主は言われた。「あなたがたの高慢は、よくないことです。あなたがたは、ほんのわずかのパン種が、粉のかたまり全体をふくらませることを知らないのですか」
「パリサイ人とサドカイ人とのパン種を、よくよく警戒せよ」
